【改善前の状況】
 休日及び夜間の工場が稼働していない時間帯の電力使用量を調べてみますと、多くの電力を消費している可能性があります。この時間帯の電力使用は主に浄化槽(100W/箇所)、自動販売機(700W/台)、非常口灯(20W/基)及び常夜灯であり、工場等の規模にもよりますが2〜3kW程度です。
 また、昼休み時間帯で作業が行われていない状態でも作業時間に相当する使用電力が発生している事例も見られます。これは生産設備等の自動運転なのか待機電力による消費なのかを調査することをお奨めします。
 さらに、機器のウォームアップについても運転時間の見極めを行い、必要以上の時間をかけない工夫も省エネに繋がります。
 
【改善提案】
 夜間・休日でも約6kWの電力が流れています。また、使用していない状態(アイドリング状態)でもかなりの電力(加工時の70%)消費している機器があります。
 ○休日・夜間電気削減
  ・不要な電源が入っていないか調査
  ・自動販売機の統合
   (カップ式2台のうち1台撤去)
  ・省エネ型自販機への更新
  ・照度の必要としない場所の非常灯を蓄光タイプへ変更
  以上のことより夜間・休日電力を3kWに低減
  ・平日:就業時間9時間=未就業時間15時間
  ・休日:105日/年
  ・契約電気料単価:16.13円/ kWh
 
 
【省エネ効果】
  ・低減される電力量
  (未就業時間15時間×260日+休日105日/年×24時間)×(6kW 3kW)=19,260 kWh/年
  ・低減金額
    19,260kWh/年×16.13円/ kWh≒311,000円/年
  ・CO削減量:10.1t・CO/年
 ※その他、機器のウォームアップ時間の見直し、使用していない状態時には電源を落とす等実施すると更なる省エネが可能ですが、品質等に支障の出るケースもありますので、作業者との検討が必要です。また、省エネ型自販機の更新には自販機ベンダーとの交渉が必要です。