県では、平成23年度から「中小企業省エネルギー対策支援事業」を実施しました。この事業では、原則として年間エネルギー使用量が重油換算で1,500kl未満の中小事業所に対して、無料で診断員を派遣し、機器や設備の規格、能力、稼働状況等を調査します。そして、省エネ対策に係る改善策を報告書として提出することで、事業者がエネルギー使用の問題点を把握し、改善策に取り組むことによりでエネルギーコストや温室効果ガス排出量を削減することを目的としています。
 過去5年間の診断件数は350件を超えていて、事業者が報告書の改善策の提案をすべて実施したとすると、温室効果ガスの年間排出削減量は累計で8,590t−COとなりました。報告書では、「運用による改善策」及び「投資による改善策」を提案し、さらに、これらの改善策を実施した際の「消費電力の低減量」、「料金低減額」及び「二酸化炭素排出削減量」も併せて報告します。この実践・提案集は、より多くの事業所の方々にエネルギー使用の改善に取り組んでいただくため、過去5年間のまとめとしてこれまでの実際の診断事例の中から、報告書に沿ってコストや温室効果ガス排出の削減につながる取組を分かり易くまとめたものであり、皆様の省エネ対策のお役に立てれば幸いです。 
 なお、下記に紹介した事例において計算に使用している電気料金、燃料単価、CO排出係数、二酸化炭素削減量等は企業毎、診断時期により異なります。
 
 
 
1. 診断実施事業所数
 (1) 期間 平成23〜27年度(5年間)
 (2) 件数
年度 23 24 25 26 27
件数(事業所) 72 105 63 64 52 356
 

2. 改善提案の内容

 (1) 運用による改善提案
 
 (2) 投資による改善提案
 
3. 改善提案をすべて実施した場合の消費電力の低減量及びCO削減量
 
主な改善項目 消費電力削減量
(kWh/年)
CO削減量
(kg-CO/年)
運用による改善 4,368,153 2,235,981
(1)コンプレッサーのエア漏れの確認 396,035 204,372
(2)コンプレッサーの吐出圧の適正化 866,816 421,070
(3)作業場の照度の確認(照明器具の間引き,省エネ型蛍光灯への交換) 160,339 73,710
(4)設備(PC含)の待機(or保温)電力低減,休み時電源断or設定緩和,不要設備断,使用時間調整 1,639,049 689,834
(5)恒温設備(フロー槽,ニーダ等)の断熱 450 1,069
(6)ボイラーの燃焼状況の改善 17,800 181,893
投資による改善 12,198,361 6,352,133
(1)省エネ型空調機への更新 1,661,788 840,649
(2)コンプレッサー格納庫の温度について 2,688 1,349
(3)コンプレッサー 配管のループ化,共用化,最適化,レシーバタンク設置 180,405 89,128
(4)変圧器の更新(省エネ型,適正容量) 335,243 170,035
(5)機器のインバータ化(冷凍機,油圧P,ブロワ,チラー,電動機,ファン,コンプレッサー) 1,127,486 453,495
(6)省エネ照明化:蛍光灯をHf形や LEDに更新,高天井灯(水銀灯,Na灯)のLED化 4,704,440 2,196,639
合       計 16,566,514 8,588,114
 
 
 
1. 運用による改善対策メニュー
 
(1)コンプレッサーのエア漏れの確認(主に製造・加工業)
(2)コンプレッサー排出圧の適正化(主に製造・加工業)
(3)作業場の照度の確認(照明器具の間引き、省エネ型蛍光灯への交換)(事業所全般)
(4)待機時の機器等の電源OFF(製造業全般)
(5)恒温設備等の断熱(食品加工業他)
(6)ボイラーの燃焼状況等の改善(主に加工業)
 
2. 投資による改善対策メニュー
 
(1)省エネ型空調機への変更(事業所全般)
(2)コンプレッサー格納庫の温度の適正化
(3)コンプレッサー配管のループ化、レシーバタンクの増設(製造業、加工業)
(4)受電用変圧器の交換(製造・ホテル業)
(5)油圧ユニット等のインバーター化(主に製造業)
(6)LED照明への変更(事業所全般)
 
 
1. 消費エネルギーの「見える化」そして「行動」へ
 
2. 先進省エネ技術導入
 
3. 明日からできる改善
 
4. 遮熱塗料の塗布
 
5. 工場のレイアウト変更