当協会は、平成22年度から24年度にかけて「水戸市の協働事業提案制度『わくわくプロジェクト』」で「千波湖環境学習会」を開催し、多くの皆様に参加していただきました。その活動が高く評価され、
今年度より水戸市と当協会の協働事業として、本学習会を継続することになりました。
この学習会は、千波湖やその周辺の自然環境の現状、水質浄化及び保全対策などについて、市民の理解を深め、今後の環境保全の在り方を考えていただくために、体験型の学習会として行っております。
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初回、5月12日の学習会は、まだ肌寒さを感じるなか多くの参加者があり、「春の水質とプランクトンを調べよう」をテーマに千波湖畔の親水デッキを会場にして開催しました。
学習会は、水戸ホーリーホックのマスコット「ホーリーくん」がボートに乗って登場しました。
参加した子ども達も指導員と一緒にボートに乗って千波湖の水を採取に出かけました。千波湖の水をボートに乗って採取するのは、学習会では初めてのことです。
採取してきた千波湖の水でCOD(化学的酸素要求量)のパックテストを体験しました。結果は、噴水付近は3〜7mg/lと数値が低く、湖岸付近は15〜20mg/lと数値が高いことが分かりました。
噴水の水が循環して浄化機能が働いている噴水付近は汚れが少なく、桜川からの流水が少なく水が滞留してしまっている湖岸付近は汚れが多くなっていることがうかがえます。
次に、パネルによりプランクトン数種類を説明した後、顕微鏡で千波湖のアオコを見てみました。千波湖の水の色は、暑くなってくるとペンキを流したような緑色になってしまいます。このような状態を「水の華」と呼ぶそうです。この「水の華」は大量発生したプランクトンの種類によって色が違い、千波湖のように緑色になる「水の華」をアオコ、赤色になると淡水赤潮と言います。
また、アオコの発生には水温15〜30℃、pHが8〜10、それに明るさが必要で、アオコを形成する藍藻類の特徴的なことは、ガス胞を持っていて最適な明るさになるように浮いたり、沈んだりできると言われています。学習会ではこのあと夏、秋、冬と1年を通して同じ測定を行うことで季節による水質変化を勉強する計画です。
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【ホーリーくんがスワンボートで登場】
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【採取した水でパックテスト】
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【千波湖のアオコをパネルで説明】
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最後に協賛企業の千波湖水質浄化推進協会様からジュースのご提供をいただき、ぺんてる(株)様から鉛筆のご提供をいただきました。また、水戸ホーリーホックの沼田社長、マスコットの「ホーリーくん」も駆けつけていただき、学習会に華を添えていただきましたことに感謝申し上げます。
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